鬼束忠則弁護士、外務大臣への金子容子氏の救出支援の要請文

日本人の配偶者金子容子氏の救出支援のお願い

外務大臣 川口 順子 殿

2002年9月3日

「法輪功難民申請者弁護団」団長

弁護士 鬼束 忠則

私は、日本に在留する中国人5名の法輪功難民申請者の弁護団長をつとめるものです。

ご承知のように、中国政府の法輪功学習者に対する迫害・弾圧は熾烈を極め、不当な身体の拘束、労働改造所や精神病院への収容、長期の拘禁だけでなく、その過程での拷問などで多数の死亡者が出ています。

中国政府のこのような法輪功学習者に対する迫害は、思想・良心の自由や表現の自由を明らかに侵害し、中国も批准する『市民的及び政治的的権利に関する国際人権規約』反するものです。本年8月20日に中国を訪問したロビンソン国連人権高等弁務官は、中国政府による法輪功学習者に対する取り締まりが強まっていることを指摘し、中国の人権状況に懸念を表明しています。

このようななかで、日本人金子篤子の妻である金子容子氏(中国国籍 中国名羅容)は、本年5月24日、北京市内において、日本人女性2名とともに、法輪功の宣伝物を配布したところ、中国公安当局に身柄を拘束され、本年6月24日北京市人民政府労働矯正管理委員会において1年6ヶ月の労働矯正に処する旨の決定を受け、現在北京市内の女子労働教養所に拘禁されています。

本年8月15日に同所で妻に面会した夫は、妻が日本を出たときより10kg以上も痩せ、両手に内出血があり、以前は明るく元気であった妻が別人のように暗くなっている様子を確認しました。面会では中国の政府関係者や施設関係者8名の監視があり自由な会話はできませんでした。

夫によれば、このような拘禁が続けば妻に重大な事態が発生する可能性もあるとの強い不安を感じたといいます。

このような状態を放置できないことは明らかであると考えます。

私どもは、貴殿に対し、日本の外務大臣として、日本人の配偶者である金子容子氏が、中国において不当な人権侵害を受け続けていることに重大な関心を持たれ、中国政府に対し、金子容子氏の身柄の既時解放と法輪功学習者に対する人権弾圧を早急に中止するよう申し入れていただきたくお願いするものです。

かかる貴殿の申し入れは、決して中国政府への不当な干渉とはならず、むしろ今後同国と対等な立場で友好関係を結ぶうえで、あるべき姿勢であると考えます。

貴殿のご英断を心よりご期待申し上げます。